これからどうなるの
店に着くともう彼はいた
ちょっと離れたトコに座り、宴会が始まる
少しするとSくんが私の横に来てくれた
周りの人たちとみんなで盛り上がる
私はSくんがどうしてたか気になったが、自分からは聞けなかった
Sくんは明るく聞いてくれた
「◯◯さんの個展行きました?」
「行ったよー、でもエステが長引いてちょっとしか顔出せなかった!Sくんは?行ったの?」
「もちろん行きましたよ。あの人形見ました?めっちゃ怖かったー」
ギャラリーには他の人も作品も展示してあった
その中のリアルな人形の話をして2人で盛り上がった
「そっか、どれくらいいたの?」
「30分くらいですかね〜Mさん来るのちょっと待ってたんですけどね」
「ごめんね、ギリギリになっちゃって10分も居れなかったのよ」
「来るか分からないし、でも連絡先知らないから店に来ちゃいました」
この子、ホントに行ったんだ
そして私を待ってたんだ
本気なんだな、、私はちょっと心が動いた
「そうだよね、ごめんね。じゃぁLINE交換しない?」
「いいんですか?!嬉しいです!」
その日の飲み会はずっとSくんとお話してた
すっごく楽しかった
2回りも離れているのに、話は尽きず盛り上がるばかり
飲み会が終わると早速彼からLINEが
「お疲れ様です、気を付けて帰って下さいね」
「ありがとう、おやすみなさい」
電車の中で今日あったことを思い出す
また一歩近づけた
“でも一線は越えちゃいけない”
自分に言い聞かせ 帰路につく