2019.8

私はバーの女性の話が気になってしょうがない

別にSくんをどうこうしたいわけではない

しちゃいけないと思ってる

だからせめて、せめてその女性と自分を重ね合わせたいのだ

Sくんに会う度に聞く

「ねぇ、バーの女性はどうなった？」

「今週は店に行けてないんです」

「そっか、進展あったら報告してね！」

朝、廊下ですれ違うことが多くなった

「おはようございます」可愛い笑顔

「おはよう〜」

帰りはよく階段ですれ違う

「お疲れさまです」

「お先です」

可愛い笑顔を見て一日を締めくくる

一緒に帰る日が明らかに多くなった

定時日だけではなく、残業日でもだ

「今日も同じ時間ですね」

「じゃこないだの続き聞かせて」

などバーの話だけでなく色んな話をする

今日も一緒

嬉しさばかりが先行して気づかなかったが、ふと思った

あれ？先月まではこんな一緒になるコト無かったのに

そう、彼は私に合わせてるのだ

私が席を立つ時、廊下に行く時、帰る時…

兼任部署のためSくんとは席が離れてる

私はSくんに背中を向け、Sくんは私が見える配置で座っている

私は確信した

この子 私に気がある、と…

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